対ロシア経済制裁の中での日韓関係

オレグ・パラモーノフ歴史学博士候補、ロシア外務省モスクワ国立国際関係学大学東アジア上海協力機構研究センター上級研究員 (翻訳:安本浩祥) ウクライナ情勢が緊迫化して以降、日本は、ロシアへの制裁措置およびウクライナへの支援供与において、西側諸国と歩調を合わせている。日本はアジアの国の中でも、ロシアの外交官を国外追放した唯一の国となった。4月20日、行進曲「プラシャーニエ・スラヴゃンキ」が流れるなか、

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インド太平洋地域におけるインド、入り組んだ利害関係

ウラジスラフ・グレヴィッチ 『国際生活』解説委員 (翻訳:安本浩祥) インドは、インド太平洋地域における島嶼国家らとの対話を活発化させ、戦略的に重要な地政学的拠点を抑えようと躍起になっている。協力関係は主に、軍事技術協力および社会経済プログラム、そして人道援助を核としている。 インドの超音速ミサイル「BrahMos」は、ロシアの「P800 オニクス/ヤーホント」に基づいて設計されたものであるが、こ

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アフガニスタンはカオスの瀬戸際にあるのか?

アンドレイ・イサエフ、国際ジャーナリスト 歴史学博士 アフガニスタン国家の強化およびアフガニスタンでのテロリズムの克服を目指した、アメリカとその同盟諸国による長年にわたる努力は、皮肉な形で幕を閉じることとなった。国連のテロリスト・リストに掲載されている組織が、アフガニスタンの政権の座に就くことによって、幕を閉じることとなったのだ。8月15日、タリバンはカブールに入り、その後2週間で、最後のアメリカ

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トルコはなぜ、ウクライナでの自国無人機の使用に不満なのか

トルコのマスコミが「プーチン、トルコの武器に驚く」(i) と書きたてる一方で、トルコ政府は、ウクライナ南東部の武力紛争で、自国の無人機Bayraktarが使用されたことを快く思っておらず、距離をとろうとしている。ウクライナは10月26日に同無人機を使用し、「ミンスク合意には違反していない」と主張している。しかし、実際に攻撃を受けたルガンスク人民共和国の側では、接触ラインに沿っての軍用機の使用および

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Quad クモの巣のように張り巡らされる同盟関係の中で

オレグ・パラモーノフ 歴史学博士ロシア外務省国際関係大学東アジアSCO研究センター主任研究員 ワシントン、ロンドン、キャンベラが9月16日に立ち上げた安全保障分野における三か国パートナーシップ(AUKUS)は、完全なる軍事同盟ではなく、むしろ「半同盟」とでもいうべきものであるが、中国の封じ込めを狙うワシントンと東京による「重なり合う同盟構想」を実現していく更なる一歩となった。アメリカ合衆国とオース

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欧州連合は中国にとっていかなる脅威か?

ピョートル・イスカンデロフロシア科学アカデミースラヴ学研究所主任研究員、歴史学博士 欧州連合は、中国およびその貿易経済プロジェクト、投資プロジェクトとのグローバルな対立関係に突入しようとしている。ブリュッセルが主に標的とするのは、北京政府が推進する「一帯一路」だ。EUはそれに対抗して、「グローバルゲートウェイ」なるプロジェクトを立ち上げる。欧州委員会のウルスラ・フォンデルライエン委員長(ドイツ人)

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ヴァルダイクラブ:開発と安全の挑戦に立たされるロシアとウズベキスタン

ユーリー・メンシコフ  編集委員 9月20日、タシケントで、国際ディスカッションクラブ「ヴァルダイ」とウズベキスタン共和国大統領府付属戦略地域研究所との間で、「協力の新しい歴史的段階における開発と安全の挑戦に立たされるロシアとウズベキスタン」と題した会議が行われた。最初のセッションは、中央アジアにおける改革と開発を扱い、専門家らがロシアとウズベキスタンの双方のアプローチおよび二国間関係の人的交流に

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上海協力機構・第20回記念サミット:イランのことなど

ウラジーミル・サージン ロシア科学アカデミー東洋学研究所主任研究員、歴史学博士 上海協力機構(SCO)の記念サミット タジキスタンの首都ドゥシャンベでは9月16日から17日にかけて、第20回目となる上海協力機構(SCO)の記念サミットが開催された。タジキスタンのエモナリ・ラフモン大統領(議長)、カザフスタンのカシィム=ジョマルト・トカエフ大統領、キルギスタンのサディル・ジャパロフ大統領、パキスタン

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キリル文字からラテン文字に切り替えるメリットは?

ウラジスラフ・グレヴィッチ 『国際生活』エキスパート ソ連邦の崩壊後、かつての連邦構成共和国の一部において、キリル文字からラテン文字へのアルファベット切り替えの動きが今に至るまで続いている。その最初の例となったのはアゼルバイジャンであり、また最近ではカザフスタンもそれに続こうとしている。その間、モルドバ、ウズベキスタン、トルクメニスタンがラテン文字への切り替えに取り組んだ。カザフスタン政府は201

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日本とバルト諸国  その対中国戦略に果たす役割

オレグ・パラモーノフ ロシア外務省国際関係大学東アジアSCO研究センター上級学術研究員 7月上旬、日本の茂木敏充外務大臣は初めてのバルト諸国歴訪を実施した。今回の歴訪の表向きの理由は、日本が常任理事国を務めていた国際連盟の100周年というものだった。日本の各メディアは今回の歴訪の目的を、国際舞台において増大する中国の影響力の抑止と報じている[1]。結果をみても、それに疑問はないだろう。 日本がEU

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