アルメン・アガネシアン編集長からの挨拶

我々のモットーである「考える人のための雑誌」は、単なるPRのための宣伝文句ではありません。『国際生活』は、エリートや限られた専門家だけを対象とするものではないのです。なぜなら、「通りすがりの人」であっても、考えていることには違いないからです。今日の世界において、ローカルなニュースや事件であれ、そのほとんどすべてに、グローバルな文脈が影響するようになりました。グローバリゼーションによって、世界はより、相互依存するようになったわけです。その世界を解明し、理解し、思考のきっかけをつくる、これが我々の使命です。

我々は、我が国の外交官たちを誇りに思っています。かつて、グリバヨードフ、チュッチェフ、ゴルチャコフ、レオンチエフの時代には、詩人のペンと批判的精神が、深い責任感と献身的プロフェッショナリズムと手をたずさえていたものですが、我が国の外交官たちも、その伝統を受けついでいるのです。

一方で我々は、多くの国々から、国際政治に対する様々な見方や考え方をもった人々の寄稿を歓迎いたします。我々は「非常に文系な」雑誌かもしれません。文化問題や、ロシア国内外の新刊に対する書評、国際関係の歴史やアーカイブ資料など、我々にとってそれは、決して付録ではなく、優先課題の一つであります。

『国際生活』が、「外務省の職場的機関誌」であったことは一度もありません。『国際生活』は、何十年にもわたって培われてきた、ロシアにとっての国際的ブランドなのです。まさにそのような出版物として、ロシアと世界の読者たちに向けて、『国際生活』は立ち帰ろうとしているのです。執筆者および読者の皆様、そしてご支援をいただいておりますすべての友人の皆様に、感謝の気持ちを述べさせていただきます。

編集長 アルメン・アガネシアン