(写真:タス通信)
トルコのアナドル通信がフルシ・アカル国防相の発言として伝えたところによれば、NATO(北大西洋条約機構)へのスウェーデンとフィンランドの加盟は、トルコが両国との間で調印した覚書の内容が履行されるかどうかにかかっている、という。
「昨年6月、マドリードで開かれたNATOサミットで、我が国はスウェーデン及びフィンランドとの間で、三カ国覚書に調印した。スウェーデンとフィンランドがテロ組織の支援を止め、武器の禁輸を撤廃することを定めている。この点について、我が国は、特にテロ対策において、
具体的な進展を期待している」(アカル国防相)。
昨年12月、トルコのメヴリュット・チャヴシュオール外相は、スウェーデンが依然として、テロ組織の温床になっているとの考えを示していた。
外相は、スウェーデン及びフィンランドのNATO加盟のための覚書の進捗について問われた中で、「テロ容疑者の引き渡し及びテロ組織の資産凍結について、具体的な進展は何もない」と答えていた。
またチャヴシュオール外相は、トルコの軍事関連企業に対するスウェーデンによる制裁措置が解除されていない、とも付け加えた。
11月末、メヴリュット・チャヴシュオール外相は、スウェーデン及びフィンランドのNATO加盟に向けては、未解決の問題が残されたままだと指摘。イスタンブールでNATOのイエンス・ストルテンベルグ事務総長と会談した後、一定の前向きな動きがあったとしており、「覚書の一部は履行され、一部は履行されていない。それゆえ、スウェーデンとフィンランドが何か具体的な措置を進めたとは言えない。引き渡し及び法的問題についても、具体的な進展がない。(両国のNATO加盟条約批准については)我が国の議会と国民が納得しなくてはならない。我が国の大統領(レジェップ・タイイップ・エルドアン)からも、スウェーデンの首相(ウルフ・クリステション)に対してそれらの質問を行っている。全体として前向きには進んでいるが、さらに進める必要がある」と指摘している。
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