リアノーボスチ通信が関係者の話として伝えたところによると、交渉は約7時間行われた。

交渉終了後アメリカ国務省は、協議が専門的で中身の濃いものになったことを明らかにしている。両国は9月末にもう一度協議を実施することで合意し、事前の非公式協議も実施する予定。

ロシア側団長はセルゲイ・リャプコフ外務次官、アメリカ側団長はウェンディ・シャーマン国務副長官。

7月27日セルゲイ・リャプコフ外務次官は、ロシア側はアメリカ側に対して、戦略安定分野における提案を書面の形で伝えたと話していた。同外務次官によれば、両国政府のアプローチは必ずしも一致しているとはいえないものの、「まずは話し合いをスタートさせ、両国の間にどのような違いがあるのかを深く分析し、将来性のある共同作業のための方向性を模索するために協議が実施される」と指摘している。

これより先ジェンキンス国務次官は声明を発表し、ロシアと中国による核潜在力の制限を求めていくことを明らかにしていた。「(ロシアと中国の)核(潜在力)を制限し、効果的に戦力管理を行いながら、核戦争のリスクを低下させること、生態学的安全保障を強化し、化学兵器を使用した場合、その責任を負わせることを求めていく」と語った。

昨年夏、中国はロシアとアメリカとの間のいかなる三者交渉にも参加するつもりはないことを明らかにしている。

昨年春には、セルゲイ・リャプコフ外務次官は『国際生活』とのインタビューのなかで、そのような交渉に参加するつもりがないとする中国側の考えを尊重し理解する考えを示している。「中国側の論理は、しっかりとした考えに基づいたものだ。例えば、中国はこの潜在力において、ロシアとアメリカと比較して大きく後れを取っている。第二に、戦略安定性の確保については、より簡単で受け入れ可能な方法があることだ。それは条約(編集部註:新戦略兵器削減条約)を更新することであり、ロシアが提案している方法だ。よく分からない実現困難な目標に取り組むよりも、すでにあるものをまずは維持するべきだという点で、我々は中国と考えを同じくする。鶴を追いかけてシジュウカラを取り逃がしてはならない」とリャプコフ外務次官は語った。

By KokusaiSeikatsu

『国際生活』はロシア連邦外務省を発起人とする、国際政治、外交、国家安全保障の問題を取り扱う月刊誌です。創刊号は1922年、『外務人民委員部週報』として出版され、1954年に『国際生活』として、月刊誌として復刊しました。今日、ロシア国内だけでなく、世界各国においても幅広い読者を獲得しています。