欧州委員会、「スプートニクV」のEU承認にはデータが不足

欧州委員会のウルスラ・フォン・デル・リャイエン委員長は、欧州医薬品庁(EMA)がロシア製コロナウイルスワクチン「スプートニクV」を承認するための十分なデータを持っていないことを明らかにした。

リャイエン委員長はそのため、今に至るまでEMAはロシア製ワクチンを承認できていないと指摘し、「EMAへの申請はかなり前に行われているが、供給側は安全性を確認するための十分なデータを提供していない。これが疑義となっている」と、メディアグループ Redaktionsnetzwerk Deutschland とのインタビューで語った。

ロイター通信が伝えたところによれば、「スプートニクV」のヨーロッパにおける承認の遅れは、EMAに対するデータ提供が「一度ならず」遅れていることによるという。特に、いわいる細胞のメインバンク(ワクチンの元となる構成ブロック)がEUの基準に適合しているかどうかが争点となっている。EMAは「特に問題なし」から「重篤な問題あり」の範囲で判断を下す。ロシア直接投資基金(RDIF)はロイター通信の情報は、「欧米の製薬ロビーによる情報キャンペーン」のひとつと非難している。RDIFは、ヨーロッパでの承認を今年の秋と見込んでいる。すでに68カ国で承認されている。

今年3月、EMAはロシアのガマレア研究所が開発したCOVID-19ワクチン「スプートニクV」の申請を検討する作業に入ったことを明らかにしていた。承認のためには十分な臨床データが要求される。医学誌『Lancet』に発表された論文によれば、「スプートニクV」の効果は92%とされている。EUのジョセップ・ボレル外務安全保障政策上級代表は、「ロシア製のワクチンとその高い効果について、権威のある学術誌である『The Lancet』に掲載された報告を拝見し、EU加盟国でこのワクチンを使用できるよう、EMAが承認することを期待している」と話している。


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