(写真:タス通信)

ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、『Magyar Nemzet』紙との取材に応じ、政府としてウクライナを支援する一方で、ロシアとの経済関係の維持が必要であるとの考えを明らかにした。

オルバン首相は、「我が国はウクライナを支持し、支援し、ウクライナが主権国家としての立場を維持することを望んでいる。また、ロシアが欧州安全保障にとっての脅威とならないことを望んでいる一方で、ロシアとのすべての経済関係を放棄するつもりもない。それはあくまでもハンガリーの国益の観点から考えるべき問題だ」と述べた。

また、ウクライナ紛争がこれだけ長期化している原因は、アメリカが資金及び武器を援助しているからだとし、「アメリカが平和を望めば、平和は達成される」と指摘した。

今年8月、オルバン首相は、ロシアによるウクライナでの特別軍事作戦を受けて、欧州連合は弱体化し、西欧諸国による覇権の時代が終焉するとの考えを示していた。

オルバン首相は、「これが西欧諸国による覇権に終止符を打つ可能性は十分にある」と述べ、ロシアとの対立が「EUの立場を弱体化させる」としていた。

オルバン首相は、経済制裁はロシアを不安定化させることなく、欧州経済に多大なる損害をもたらしたとし、中国、インド、ブラジル、南アフリカをはじめ、アラブ諸国、アフリカ諸国など多くの国々が、ウクライナ問題についての欧米の立場を支持していないと指摘。

9月には、ロシアとの紛争によって、ウクライナは領土の半分を失う恐れがあるとの考えを表明。紛争自体は限定的な紛争にとどまるはずであったものが、西側の介入によってグローバル規模に広がり、経済制裁によって西側自体が損害を受けていると指摘していた。

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By KokusaiSeikatsu

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