モスクワ、2021年2月10日 

(翻訳:青林桂)

尊敬する同僚であり友人の皆様

本日は記念すべき外交官の日です。この専門職の記念日を心からお祝い申し上げます。祖国に仕え、国益保護の為に世界的な活動領域で献身した人々に、そして、寸暇を惜しまず、家庭や家族を離れ、厳しい気候条件や複雑な軍事的・政治的事情を有する国々で働く覚悟を有する人々に祝意を表します。

外交の道に取り組むことは、常に誉れ高いことでした。いつの時代でも、ロシア外務省においては、真に卓越した資質を有し、グローバルな視野で思考し、言葉とペンを巧みに操る人々が自身の才能と能力を駆使していました。そのような人々の中には、ロシアの名を永遠に高め、偉大な外交・文化大国としての地位を揺るぎなきものにした人達がおりました。大祖国戦争開戦80周年になる年、国民義勇軍並びに作戦軍の一員として、敵の掃討という共通の大義の為に尽力した、ソビエト連邦外務省の先達が果たした偉業を思い返しましょう。我々には見習うべき人がいます。 

親愛なる友人の皆様、

我々に宛ててロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン並びにロシア連邦政府議長ミハイル・ミシュスティンからの祝辞が届きました。祝辞では、外務省の働きを高くご評価頂いております。ロシア連邦議会、行政機関及び連邦構成主体のトップや、ビジネス・学術組織の代表から送られた親書にも、我々への温かい言葉が記されております。

ロシア外務省に寄せられる信頼は、我々に多くの物事への義務を課し、自己犠牲と高いプロフェッショナリズムを要求します。外交業務は、ロシア社会経済の前進的な成長にとって有益な対外環境の構築や、世界情勢における戦略的均衡・安全・安定の維持という責任重大な課題に依然として直面しております。

我々は、国連憲章の原則を厳格に遵守しつつ、統一アジェンダを推進し、ユーラシア・アフリカ・南米における圧倒的多数の友好国との有益な協力関係を深化させております。今日のロシアは、より公正で民主的な多極的国際秩序を形成する重要な保証人の一人であります。

現在のアジェンダには、ロシアの国土で展開している統合プロセスの整合化という、「ユーラシアの家」の総合的な構築に向けた更なる取組みが掲げられています。国家間交流の公に認められた国際法基盤の強化、危機並びに紛争の政治的解決に対する支援、そして戦略的安定性の確保が引き続き最も注目されています。当然ながら我々は、ロシア国民並びに海外同胞の権利・利益の保護や、対外経済活動への外交的支援という目的の為に必要な、あらゆる対応を継続して実践して参ります。

尊敬する同僚の皆様、

ロシア外務省は、その伝統、時代の繋がり、そして世代間の継続性に強さがあります。今年は新型コロナウイルスの大流行という状況下で祝日を迎えましたが、傑出した先人達の記憶を継承し、永続せしめるべく我々はいくつもの行事を実現しております。その一つとして、外務省中央建屋のロビーでは、国の外交史に輝かしい軌跡を残した重要なソ連外交官の働きを取り上げた歴史文書を展示中です。我々は、祖国の外交官集団の一流の伝統を更に成長・強化して参ります。

終わりに、皆様のご健康とご多幸、そしてロシアの為の新たな偉業達成をお祈り申し上げます。外交業務における激動の局面や困難を皆様と共に分かち合い、「頼れる後方部隊」としてご支援下さる皆様のご家族の方々に厚く御礼申し上げます。

また、我々の親愛なる従軍経験者の皆様に格別の謝意を表します。大変貴重なご経験を惜しみなく共有頂き、世界情勢の経過分析並びに新世代外交官の教育に貢献頂き、ロシアの国益増進の為にご支援を継続頂き、誠にありがとうございます。

皆様のご健勝をお祈り致します。

改めまして、尊敬する友人の皆様に外交官の日をお祝い申し上げます。

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By KokusaiSeikatsu

『国際生活』はロシア連邦外務省を発起人とする、国際政治、外交、国家安全保障の問題を取り扱う月刊誌です。創刊号は1922年、『外務人民委員部週報』として出版され、1954年に『国際生活』として、月刊誌として復刊しました。今日、ロシア国内だけでなく、世界各国においても幅広い読者を獲得しています。